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【ライブ配信あり】落合陽一×日本フィル プロジェクトVOL.6 《遍在する音楽会》

公演終了
開演
( 開場 )

演出・監修:落合陽一
指揮:海老原光
映像の奏者:WOW
進行アシスタント:江原陽子
 

ジョン・ケージ:ミュージサーカス(1967)[コンサートホール版]
アイヴズ:答えのない質問 
藤倉大:メディアアートとオーケストラのための「for null」
  ――落合陽一「Re-Digitalization of Waves」に寄せて ※委嘱世界初演
ファリャ:《恋は魔術師》より「火祭りの踊り」
ストラヴィンスキー:バレエ組曲《火の鳥》(1919年版)

会場チケット:S席¥8,000 A席¥6,500 Ys席(25才以下)・ダイバーシティ席(障害者手帳保持者)¥1,500 

※ボディソニック(体感音響システム)席の設定がございます。
お申込み:パイオニア株式会社「身体で聴こう音楽会」
https://jpn.pioneer/ja/corp/sustainability/karadadekikou/schedule/ 

 

オンライン配信チケット【7月1日販売開始】¥5,000
●国内からの視聴:楽天TV [ライブ配信+見逃し配信 8/25(木)22:00~9/4(日)23:59)]
チケット購入(~9/4(日)20:59まで) http://r-t.jp/ochyaijapanphil_st

海外からも視聴できます!
●海外からの視聴:MUSIC/SLASH[ライブ配信のみ]¥6,000
チケット購入(~8/8(月)23:00まで) https://readyfor.jp/projects/vol6/

 

【クラウドファンディングREADYFOR】6/1(水)12:00〜8/8(月)23:00
「遍在する音楽会|8/25 世界は、音楽に満ちている。」
https://readyfor.jp/projects/vol6
*コンサートの支援はこちらから。チケット付きプラン、海外からの視聴可能な配信チケットプランもございます。

 

<ミュージサーカス出演者>
ジョン・ケージ:ミュージサーカス(1967)[コンサートホール版]
 阿寒アイヌ、世界遺産 京都醍醐寺の僧侶、LOVOT(らぼっと)、琉球舞踊、日本フィルハーモニー交響楽団メンバー、ウルトラマン、”DJ Torarz”、サトちゃんムーバー

※開演前プレイベント「カラヤン広場のミュージサーカス」17:00~18:00(荒天中止)

プレイベント<カラヤン広場のミュージサーカス>出演者
アマルジャルガル・ドルギオン(馬頭琴・ホーミー)、巨大クロネコ、斉藤 浩(ツィンバロン)、NPO法人日本インドネシア・バリ教育文化協会(JIBECA)(ガムラン)、中村華子(笙)、橋本晋哉(セルパン)、マイケル ʻマニッシュʼ ロビンソン(スティールパン)、街角マチコ(マトリョミン)

<関連展示>(ホワイエにて)
落合陽一「Re-Digitalization of Waves No.55」/国宝火焔型土器(指定番号1号)完全レプリカ」
※チケットをお持ちの方のみご覧いただけます。

ステートメント(落合陽一)

音と光の共感覚を探ることは時間と空間の中に縁起を探していくことに似ている.日本フィルハーモニー交響楽団との協働を続けて数年.《耳で聴かない音楽会》®を始めとして,耳だけでない音楽を探し続けてきた.マルセルデュシャンが網膜のための絵画を抜け出て,思索探求と哲学の自由を芸術にもたらしたように,我々も耳だけの音楽から離れたとき,オーケストラの構成要素となるものが何かという問いを持ち続ける試みを続けてきた.この古典的とも言える問いをオーケストラと共に実直に探求する活動を続けてきた.当時代性を持ってこの問題にどういう答えを出すことができるのか,時代と社会と共に歩んできた.初回から4分33秒というジョンケージの作品を扱ってきたものの,メインで彼の作品を扱うのは初めての試みとなる.いよいよ時は満ちたというべきか,それとも時間芸術を受容する我々そのものが変容しつつあるというべきだろうか.今回の演出の過程ではいつものような時間と空間ではなく,時間なき音楽と向かい合うことになった.

ナムジュンパイクが1980年に述べた「定在する遊牧民」のコンセプトやポストコロナの祝祭・身体性を込めて昨年の醸化する音楽会を開催した.定在する遊牧民とはデジタル技術によって人の知的活動は遍在し,あたかも遊牧民のように世界中に出現しながら,物質的な身体は定在しているという状態を指す.デジタル技術による定在遊牧性と現代社会についての思考を続けているうちにこの変化は,狩猟採集社会・農耕社会・定在遊牧社会と続くような千年レベルの大きな変化なのではないかと考えるようになった.ゆえに,大きなパラダイムの変遷として農耕社会以前について,身体性について,規範や倫理について,そして森林や炭素循環について思考を続けていた.

森林に多く存在するきのこはネットワークを張り巡らせる生き物である.ジョンケージは4分33秒:無音の音楽のことを「きのこの音楽」と呼んだが,耳もなく目もないきのこにとっての音楽とはなんだろうか.その補助線として考えられるのは仏教的世界感覚であると思う.ケージの作風は鈴木大拙の禅の講義を受ける以前と以後で大きく変化したことが知られている.空海風にいえば山も水も木々も空も鳥も我々も全てのものは変化し,そして繋がっている.自分が今の時代に補足をするならばそれは波動も物質もデジタルも計算機も含めた大きな流れを体得することかもしれない.熟考を続けるうちに,それは物質的,触覚的なグルーヴ,そして森林生態系にとっての音楽そのものではないだろうかと考える機会が増えた.この森林生態系としてのグルーヴを人に置き換えてみたらどうなるだろう.社会で生まれるさまざまな音,ネットワーク,社会的生物としてのヒト,そして音でも光でもない味覚や触覚や嗅覚的なグルーヴ.それは奇しくもコロナ禍で失ったコンヴィヴィアルな体験の構成要素そのものではないだろうか.

森と共にコンヴィヴィアルな要素と共に生き,非言語的脱論理的な体感知を希求する上で定在遊牧的な縄文社会のことをリサーチするに至った.縄文人は近年の遺伝学的調査によれば,東アジアの人々から派生し,琉球人・アイヌ人・縄文人と三つに分かれた遺伝的特性を持つ人々であったとされている.サステナブルな社会を思考する上で1万年以上にわたる持続可能社会,そして戦乱なき比較的平和な安寧を営んだ上記の人々の文化や生活を見逃すわけにはいかない.土器や土偶をめぐる調査やアイヌ音楽を伝承する人々との協働など多くの事例を通じて,大いなる自然から何かを紡ぎ,育て,それを還し,また受け継ぐことの重要性を感じている.集団における未来の情報を価値とし,時間や金銭という概念を導入すると失われてしまう持続可能性があるのだろう.例えるなら茶道の茶禅一味・即今のように,過去現在未来という時間の流れの中に身を置くというよりは,今それそのものへ着目し,時間という概念を超えた空間芸術としての音楽への回帰と理解が,現在向かいつつあるポストインターネットの定在遊牧社会と共鳴しうると考えた.

我々は今空間的に遍在し,資本や時の流れとはまた違った価値観を揺籃しつつもあり,物質的身体的なものへの飢えから回復しつつある中で,平和を希求し,分断を乗り越えるための何かを,文化や歴史の営みの中から紡ぎだそうとしている.ケージの時代に描けなかったキノコの音楽・そしてキノコの楽器とは何か.そんなことを思いながらこの空間に生きる遍在する身体の共感に想いをはせてほしい.

 


<「落合陽一×日本フィルハーモニー交響楽団プロジェクト」について>

落合陽一×日本フィルプロジェクトは、テクノロジーによりオーケストラの鑑賞体験をアップデートし、芸術文化により多様性の高い社会の構築と日本文化の発信を目指すプロジェクトです。
人間の五感の共感覚性による「身体性」の重要性に注目し、五感の分断(聴覚と触覚や視覚などとの分断)を廃し、共感覚的な「身体性」を演出する数々の取り組みを行っています。

プロジェクトTwitter @ochyaijapanphil

VOL.6《遍在する音楽会》では、五感の融合を進めた実績を踏まえ、いよいよ新境地に挑みます。「世界は、音楽に満ちている」をキャッチコピーに、拡張された時空間の中、音楽の持つ身体的な祝祭性を問い直します。今回の挑戦の1つは「メディアアートとオーケストラのための作品」を作ること。メディアアーティスト落合陽一と、英国在住の日本を代表する作曲家藤倉大がタッグを組み、双方がコラージュの手法を用いて全く新しい管弦楽作品を生み出します。また、日本人の根源的な美的感覚に通じる東西の作品により、音楽を中心とした芸術体験の場を創造、実演と映像により日本文化体験の発信に迫ります。
プロジェクトの体験を通し、あらゆる意味で音楽と音楽会のダイバーシティを目指す試みです。サントリーホールに充満する音楽というメディアから放つ身体性と祝祭性を、この夏も存分に味わいませんか。

■ VOL.6 《遍在する音楽会》の特徴
①テクノロジーによって舞台芸術表現もアップデート
―プロジェクトから新たな作品を生み出す。ロンドン在住の藤倉大氏に新作委嘱初演
―センシング技術等でアートとテクノロジーのより緊密な融合を目指す

②ミュージサーカス:サントリーホールで五感を研ぎ澄ます
―全国からゲストを迎え、ジョン・ケージ「ミュージサーカス」で「遍在」を楽しむ
―様々時代の音楽と音が併存する場。ひとりひとり違う「聴き方」がある

③身体性、祝祭性を人類の太古の歴史に振り返り、縄文の「焔」をテーマとする
―Covid19によって時間・空間方向に拡張された身体性:「リアルであること」の問い直し
―第2部の選曲と演出で、東西の根源的身体性を表現
―ロゴ、ビジュアルでも古代文字による表現

詳細はクラウドファンディング・プロジェクトページへ
https://readyfor.jp/projects/vol6

 

■委嘱作品タイトル決定のお知らせ
https://japanphil.or.jp/news/25136

 


これまでの歩み

落合陽一×日本フィル プロジェクトVOL.1《耳で聴かない音楽会》の公演ページはこちら
<公演ダイジェスト映像>

落合陽一×日本フィル プロジェクトVOL.2《変態する音楽会》の公演ページはこちら
<公演ダイジェスト映像>

落合陽一×日本フィル プロジェクトVOL.3《耳で聴かない音楽会2019》《交錯する音楽会》の公演ページはこちら
<公演ダイジェスト映像・耳で聴かない音楽会> <公演ダイジェスト映像・交錯する音楽会>

落合陽一×日本フィル プロジェクトVOL.4《双生する音楽会》の公演ページはこちら
<公演ダイジェスト映像>

落合陽一×日本フィル プロジェクトVOL.5《醸化する音楽会》の公演ページはこちら
<公演ダイジェスト映像>

 

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■主催・企画・制作

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■助成      

 

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■協力 株式会社エモハウス、WOW inc.、TBWA\HAKUHODO、パイオニア株式会社、立命館大学 白川静記念東洋文字文化研究所、株式会社ハルカインターナショナル、十日町市博物館、GROOVE X株式会社 ほか
<プレイベント>協力 森ビル株式会社、ヤマト運輸株式会社
<展示>機材提供/技術協力 株式会社セイビ堂、十日町市博物館

■協賛 株式会社プリズム

 


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