日本フィルは音楽を通じて皆様とつながり、豊かな社会を実現する担い手となることを願い、三つの柱を活動の基本理念に据えて活動してきました。
さらに、2011年の東日本大震災の発生を契機に、災害被災地の方々に音楽で寄り添い、心の復興を後押しする活動「被災地に音楽を」を継続して実施。その取組みは現地の自治体等の協力を得て大きなプロジェクトへと発展しています。
音楽との出会いや音楽のもたらすちからには、無限の可能性がある。
この信念のもと日本フィルは20年以上前より専門部署「音楽の森」を設け、音楽の持つ力をひろく社会に役立てるためのプログラムを研究・開発、実践しています。
テクノロジーの進化、生活様式の変化、価値観の多様化など、社会の変容とともに私たちオーケストラを取り巻く状況もいま大きく変化しつつあります。オーケストラに求められるもの、社会が要請する役割とは何か、音楽家として何ができるか、そうしたことを社会の一員として常に考え、自らに問う姿勢が必要だと私たちは考えています。
現在は大きく分けて4つの分野において、企業や自治体、教育機関、アーティスト等さまざまな領域のパートナーとともに活動を展開しています。こうした活動は持続可能な開発目標(SDGs)の実現にも寄与するものと注目され、近年、オーケストラに対する社会からの要請はますます強く、また広範囲に亘るものとなっています。
日本フィルは芸術性と社会性を兼ね備えたトップ楽団としての矜持を持って「あらゆる人々へ、世代へ、地域へ、世界へ」目を向けるとともに、「今、何をすべきかオーケストラ」の問いかけのもと、今後もさらに積極的な社会貢献活動を展開してまいります。