災害で傷ついた土地へ演奏家が赴き、演奏を通して心を癒し、交流を深めます。
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「被災地に音楽を」から発展し、東北から文化芸術を発信し、子供たちの笑顔を応援します。
東日本大震災から14年
東北地方の未来のために、これからも
2011年3月の東日本大震災から14年の歳月が過ぎました。未曾有の災害の中から立ち上がり、地域の復興に邁進されているみなさまに、心からの敬意とエールをお送りします。
震災直後に開始しこれまで14年間で360回重ねてきた「被災地に音楽を」では、「被災地の力になりたい」気持ちを音に託して被災地に届けてきました。震災直後は避難所や疎開先の方々に少しでも心を癒して頂きたいとの思いから生の音楽を届け、震災から数年が経過した時期には、新しい地域コミュニティづくりと、未来を担う子どもたちのための活動にも注力してきました。2019年には、「芸術文化に触れたい」「他地域と交流したい」「被災地の情報発信をしたい」という新たなニーズへの取り組みとして、「子どもたちの笑顔と未来を応援する」、「沿岸と内陸部の交流機会を創る」、「地域の持つ文化を紹介する」、「孤立する高齢者に社会参加のきっかけを作る」をテーマに「東北の夢プロジェクト」を開始しました。このプロジェクトでは沿岸部で郷土芸能や吹奏楽、学校での文化活動に励む子供たちを内陸部に招き、オーケストラと共に舞台を作り上げています。これまでに岩手県では5回、福島県で3回のコンサートを開催しています。2026年には初の東京開催も計画しております。
2022年7月、これまでの活動への評価から第16回後藤新平賞という東北地方ゆかりの素晴らしい賞を頂きました。また2023年に岩手県との連携協定を、2024年には福島県と包括連結協定を結びました。岩手県では県を含む実行委員会を結成し、東北の夢プロジェクトをさらに推進しています。 こうした自治体等との連携を契機として、復興支援活動はもとより、各地での音楽文化の振興や学校部活動の地域移行問題への取り組み、東北地方の情報発信等にも力を注いで参ります。日本フィルはこれからも音楽団体に何ができるかを自らに問い続け、未来のための取り組みを続けてまいります。
2025年3月11日
日本フィルハーモニー交響楽団