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第26回つべつ日本フィルセミナー レポート

2023-10-04
地域

「第26回つべつ日本フィルセミナー」

8月25日〜28日にかけてアマチュアオケの団員を対象とし、日本フィル楽員が指導する網走郡津別町での「音楽セミナー&コンサート」が、コロナ開け後、昨年に続き開催されています。

8月25日(金) つべつ日本フィルセミナー 1日目

今回の課題曲はシューベルト:ロザムンデ序曲とブラームス:交響曲第4番。
25日の初日は、北見に宿泊する講師が津別町が用意したバスで町に入り、全員で顔合わせの後、早速、ホールのある「中央公民館」の他「町民会館」「町役場」等4箇所に分かれてのパート練習がスタート。
今日の津別町は34度を超える猛暑日で東京とかわりません!急遽、打楽器以外は冷房完備の部屋に変更して頂けました。
その間、指揮の平石さんには津別中学校吹奏楽部の指導をお願いしました。
14時〜18時30分という長丁場のパート練習の後は、お楽しみ、コロナ禍で見合わせていたバーベキューパーティーの復活です。
この親睦会で初日から講師と受講生同士のコミュニケーションが一気に進みます。28日のコンサートが楽しみです!

8月26日(土) つべつ日本フィルセミナー 2日目

2日目は、合奏三昧でした。舞台上には受講生と講師が揃い、先ずは開会セレモニーです。
津別町町長、実行委員会の原田会長、ご自身がチェロの受講生でもある伊藤副長町からの挨拶と、実行委員長の長野さんによる日程説明の後、いよいよ合奏です。ブラームス:交響曲第4番の重厚な響きがホールに響きます。ただ、この日も午前中から猛暑日で、冷房設備の無い中央公民館の舞台は「蒸し風呂」状態!予定を変更し、午後から夕食までの13時〜18時は、冷房のある広めの部屋で弦楽器と管楽器&打楽器に分かれての分奏にせざるを得ません(管楽器の分奏は日本フィルOBでフルートの阿部さんが務めて下さいました)。果たして曲が仕上がるのか心配になってきました。
例年この日の午前中、管打楽器の講師が昨日平石マエストロが指揮した、津別中学校吹奏楽部生へのクリニックを行うのですが、こちらも暑さのため生徒が登校を許されず中止となってしまい、正に猛暑に振り回された1日でした。
長い練習時間を経て夕食(実行委員会の皆さんの手作りカレーと新鮮野菜のサラダが美味でした!)の後、19時〜21時の合奏では、湿気による弦楽器の「鳴り」の悪さに苦労しながらも集中した演奏で、長い一日が終了です。
明日の最終日はいよいよコンサートです!

8月27日(日) つべつ日本フィルセミナー 最終日

第26回つべつ日本フィルセミナーは早くも最終日。やはりこの日も朝から猛暑で、午前中の全体合奏の後に予定されていたゲネプロは、津別中学校吹奏楽部ステージ以外は、本番のコンディションづくりのため中止となりました。中学校のゲネプロ直後は、一緒に参加したフルート・クラリネット・トランペット・ホルン・トロンボーン・打楽器の楽員が昨日クリニックができなかった分、舞台でワンポイント・アドヴァイスしました。
 会場のドアというドアを開け放ち、大きな扇風機を回しても、室温と湿度はなかなか下がらず、やむなく交響曲の第2楽章と第3楽章の間にも10分間の休憩を挟む事にしました。

プログラムは以下です。
①津別中学校吹奏楽部による「トゥーランドット・セレクション」
②シューマン:「ロザムンデ」序曲
③ブラームス:交響曲第4番(全楽章)
④(アンコール)ブラームス:ハンガリー舞曲第5番

 津別中学校のステージでは、前述に加え、コントラバス・オーボエ・ファゴットの講師も参加、25日の平石マエストロによる合奏指導で、音の縦の線と旋律の受渡しがはっきりし、オペラの絢爛な音絵巻が表現されたフレッシュな演奏に、客席から温かい拍手が贈られました。
 

 原田会長による挨拶の間に舞台は転換され、受講生と講師が所狭しと舞台に勢揃い、マエストロの軽快なタクトで、シューベルトの「ロザムンデ」序曲が演奏されると、その迫力ある演奏にお客様も満足の様子。第二部はブラームスの交響曲第4番の1〜2楽章、休憩を挟み3〜4楽章が重厚かつ繊細に奏され、随所に聴きやすい旋律が込められながらも、切々と胸に迫るブラームスの世界をじっくりと堪能頂きました。お客様からの割れんばかりの拍手を頂く出演者の(額には汗が、いえいえ)表情には達成感があふれていました。
暑さで例年より合奏時間が短い分、参加者の誰もがそのハンデを乗り越えようと、一瞬一瞬を有効に大切に臨んだ結果、最初の合奏とは比べものにならない、高い集中力とレヴェルの演奏となりました。
来年の再会を約束しつつ盛り上がった打ち上げでは、講師と受講生がお互いを讃えあうパート毎の輪があちこちで、加えてヴィオラとクラリネットパートのサプライズ演奏が華を添えてくれました。
北海道とは思えない記録的な猛暑の中での開催で、準備段階から暑さ対策で運営は大変だったと思います。麦茶やアイスコーヒーなどの補給用の水分や、美味しいカレーやうどんも、演奏する為の体調維持には欠かせないものでした。いつもながら新鮮な地元野菜と手作り料理で温かくもてなしてくださる長野実行委員長を始めとする実行委員の皆様、お世話になり本当にありがとうございました。

指揮:平石章人

講師:1stVn/伊藤太郎 2ndVn/遠藤直子 Va/小中澤基道 Vc/大澤哲弥 Cb/鈴村優介

   Fl/阿部博光(OB)  Ob/松岡裕雅 Cl/楠木慶 Fg/加藤秀一(賛助)

   Tp/大西敏幸 Tb/中根幹太 打楽器/大河原渉 ステージマネージャー/豊田尚生(OB)