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第764回東京定期演奏会

tsuchitani2024/03/14(木) - 17:28 に投稿

大ベテランと若手が導くロマン派一直線

今や日本における最ベテラン指揮者として活躍を続ける我らが桂冠名誉指揮者小林研一郎。今回は絶大な信頼をおく若手髙木竜馬と共に、ロマン派の王道プログラムをお贈りいたします。ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は全編美しいメロディとハーモニーに包まれた、世界中のピアニストが愛する傑作中の傑作です。後半のブラームスの交響曲は、ベートーヴェンという偉大な先達を乗り越えるべく、ブラームスが20年以上の歳月をかけて書き上げた雄大なシンフォニーです。冒頭から滔々と流れ出す旋律や、第二楽章の繊細極まりない造形、第3楽章の安らぎに加えて、フィナーレではアルプスの山々を想起させる朗々たるホルンの響きをへて顕れる有名な主題など、全編にわたって聴きどころ満載の作品です。

第763回東京定期演奏会

tsuchitani2024/03/14(木) - 17:10 に投稿

生誕200周年のブルックナーに捧ぐ「一曲入魂!」

日本における「マーラー演奏史」に着実に足跡を残しつつあるカーチュン・ウォンと日本フィルが、シーズン・オープニングでは初めてブルックナーを手がけます。しかも今回はあえマーラー3番や9番の時と同じく「一曲入魂!」の姿勢でとりくみます。カーチュンならではの微に入り細を穿つ入念なリハーサルを経て醸成・大成されるブルックナーの音宇宙。作曲家が最後に遺した「未完でありながら完成品」とも言え、和声上では20世紀への橋渡し的な役割も果たしたロマン派後期傑作中の傑作です。今年生誕200周年を迎えるこの大作曲家を祝うに相応しいモニュメンタルな時間が生み出されることでしょう。

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