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【訃報 小澤征爾氏】

2024.02.11

世界的な指揮者であり、日本のオーケストラ界にも大きな足跡を残された小澤征爾氏が、2024年2月6日に逝去されました。
心よりお悔やみ申し上げます。

小澤氏は、1964年2月に日本フィルの楽団参与に就任、その年の第1回北米公演では全34回の公演のうち5公演を指揮し大成功を収め、 1968年8月19日から1972年6月までミュージカル・アドバイザー兼首席指揮者として創設期の日本フィルに多大なる貢献をいただきました。ベルリオーズ《死者のための大ミサ曲(レクイエム)》、同《テ・デウム》、バーンスタインの《チチェスター詩篇》、同交響曲第3番《カディッシュ》等を日本初演、邦人作曲家に作品を委嘱する「日本フィル・シリーズ」の3曲を世界初演。1972年6月定期演奏会のマーラーの交響曲第2番《復活》の演奏は今でも語り継がれています。

1972年7月、新日本フィルが創設されたことで、小澤氏と日本フィルはそれぞれの道を歩むことになりました。しかし、その後も小澤氏は常に音楽の高みをめざしてたゆまぬ努力を続け、「世界のオザワ」として尊敬を集めたことは、周知のとおりです。
その目覚ましい活躍は日本の高い音楽水準を世界に印象づけ、日本の音楽家が真に世界的に活動する礎となり、そして国内においても、若手音楽家が学び、活躍する機会を積極的に設け、日本の音楽界の国際的水準の向上に寄与されました。こうした功績をたたえ、2011年には日本フィル創立指揮者の名前を冠する渡邉曉雄音楽基金より特別賞が授与されました。小澤氏がこれを快くお受けくださったことは、大きな喜びでした。

小澤征爾マエストロの音楽界に対する多大な貢献に心より敬意と感謝を捧げ、謹んで哀悼の意を表します。

日本フィルハーモニー交響楽団