このたび日本フィルは第16回後藤新平賞を受賞いたしました。受賞にあたっては、日本フィルが東日本大震災の被災地で継続している「被災地に音楽を」の活動において、「地元の青少年との交流は、若い世代の『未来への希望を育んでいる』」「後藤新平の奉仕の精神と人材育成に対する高い志に通づる」との評価を頂きました。
日本フィルの被災地における活動「被災地に音楽を」は、2011年4月に香港の企業から託された乾電池を届ける目的で、併せて可能なら演奏をと、トロンボーン・ヴァイオリン・ヴィオラ奏者の3 名が福島県二本松市の避難所を訪問したことがはじまりでした。その後、時間の経過とともに各地域のニーズが変化するなかで、常に「音楽家として何ができるか」を自らに問い続けながら活動を継続。2019 年には「東北の夢プロジェクト」を立ち上げ、2021 年には訪問回数 300 回を数えました。
今回、このような形で光を当てて頂いたことに楽団一同心より感謝しております。そして活動を支えてくださっている皆様、現地でご協力・ご参加頂いた全ての皆様と共にこの喜びを分かち合うことができれば幸いです。
今回の受賞を糧として、日本フィルはこれからも東北地方沿岸部への取り組みを継続して参ります。そして「東北の夢プロジェクト」では東北地方各地の地域や学校で子どもたちが取り組む音楽活動・文化活動を広く紹介することで、子どもたちと地域の未来を応援していきたいと考えています。今後とも日本フィルの社会への取り組みへのご理解とご協力をいただければ幸いです。
日本フィルハーモニー交響楽団
このたび日本フィルは、第16回後藤新平賞を受賞いたしました。受賞にあたっては、
日本フィルが東日本大震災の被災地における活動「被災地に音楽を」を継続し、さらにその活動が「若い世代への未来への希望を育んでいる」との評価を頂きました。
そして去る7月5日(火)に杉並区の座・高円寺にて授賞式が執り行われました。当日は後藤新平の会より青山佾明治大学名誉教授をはじめとする選考委員の6名の方々が登壇され、日本フィルからは理事長 平井俊邦が登壇。後藤新平賞本賞、並びに記念の表彰楯とステンドグラス「祈りのシンフォニー」を賜りました。
受賞にあたっては、日本フィルが東日本大震災の被災地で継続している「被災地に音楽を」の活動が「後藤新平の奉仕の精神と人材育成に対する高い志に通づる」との評価を頂きました。それに応じるかたちで、受賞者講演として理事長平井が日本フィルの被災地での活動と理念について、当時の映像や写真、被災された方々・演奏に赴いた演奏家の言葉を紹介しながらお話いたしました。会場には震災発生後の2011年4月に初めて現地を訪問したメンバーも駆けつけ、受賞の喜びを分かち合いました。
後藤新平氏の足跡の下作られた志の高い賞をいただけたこと、また、長年続けてきた日本フィルの被災地支援活動に光を当てていただいたことに深く感謝いたします。また、活動を推進した演奏家をはじめ、支えていただいた皆様、現地でお会いした方々、復興に尽力されている方々にもこの場を借りて御礼申し上げます。
今回の受賞を糧として、日本フィルはこれからも東北地方沿岸部への取り組みを継続して参ります。そして「東北の夢プロジェクト」では東北地方各地の地域や学校で子どもたちが取り組む音楽活動・文化活動を広く紹介することで、子どもたちと地域の未来を応援していきたいと考えています。
今後とも日本フィルの社会への取り組みへのご理解とご協力をいただければ幸いです。
後藤新平賞公式サイト
■趣旨
後藤新平は、日本の近代化の過程において、百年先をも見通した時間的・空間的スケールの大きな政策を構想し、「人」を育てながら地域や国家の発展に寄与しました。 本賞では、日本の国内外を問わず、現代において、後藤新平のように文明のあり方そのものを思索し、それを新しく方向づける業績を挙げた方を、一年に一度選考し顕彰しています。
■受賞理由
2011年に発生した東日本大震災の被災地に対しては、復興に向けて全国各地から医療・福祉などさまざまな支援の手がさしのべられています。その中で日本フィルハーモニー交響楽団は「心の復興」を支援しようと、震災発生直後から「被災地に音楽を」のプロジェクトに取り組み、被災地における演奏活動を継続して行ってきました。特に楽団員と地元の青少年との交流は、若い世代の「未来への希望」も育んでいます。11年間に300回を超え、今後も継続されるというこの演奏活動は、後藤新平の奉仕の精神と人材育成に対する高い志に通ずるものとして、本賞を贈呈します。
主催 後藤新平の会 後援 読売新聞社
記念品
■記念表彰楯
■ステンドグラス「祈りのシンフォニー」
『日本フィルの心温まる多岐にわたる活動を著すため、音楽がもつ「光り」や「祈り」をステンドグラスに表現したいと考え、北の大地で育まれた大樹である「杉」をベースに、演奏者の一人ひとりが紡ぐシンフォニーの響きにつつまれ、音楽の多様な色彩が世界に拡がっていくように表現してみました。』
制作:岸 哲也(ステンドグラス作家) アートディレクション+台座制作:内田純一(建築・意匠家)コンセプト+プロデューサー:藤原良雄(後藤新平の会事務局長)写真提供:後藤新平の会
■後藤新平賞授賞記念講演(平井俊邦 日本フィルハーモニー交響楽団理事長)
講演録(PDF)