第26回(2018年度)渡邉曉雄音楽基金 音楽賞・特別賞受賞者発表

第26回(2018年度)渡邉曉雄音楽基金 音楽賞・特別賞受賞者発表

◆音楽賞  該当者なし

◆特別賞  エリアフ・インバル(指揮者)

「略歴」 
 1936年イスラエル生まれ。これまでフランクフルト放送響(現hr響)首席指揮者(現名誉指揮者)、ベルリン・コンツェルトハウス管首席指揮者、フェニーチェ劇場(ヴェネツィア)音楽監督、チェコ・フィル首席指揮者などを歴任。マーラーとブルックナーのスペシャリストとして知られ、1980~90年代のフランクフルト放送響との両交響曲全集が独シャルプラッテン賞、仏レコード大賞などを受賞している。
 日本のオーケストラには1970年代から客演を始め、中でも東京都交響楽団では、1991年に初登壇以後、特別客演指揮者(1995~2000年)、プリンシパル・コンダクター(2008~14年)を務め、2回にわたるマーラー・ツィクルスを大成功に導いた。2014年4月より都響桂冠指揮者。仏独政府およびフランクフルト市とウィーン市から叙勲を受けている。

◆授賞理由
 世界的指揮者エリアフ・インバル氏は、1970年代から日本のオーケストラへ客演を開始、これまで読響、日本フィル、N響、都響、大阪フィルと演奏を重ねている。とりわけ、1970年代から80年代にかけての日本フィルへの頻繁な客演で生まれた名演は、困難な状況にあった日本フィル楽員に演奏への自信と活動の確信を与えるものとなった。
 また都響ではプリンシパル・コンダクター(2008-2014)として、オーケストラとの信頼関係により多くの歴史的演奏を残した。とりわけ「インバル&都響」の顔ともなるマーラーへの取り組みは、作曲家への集中した活動と個性的な演奏で広く注目を集め、その集大成ともいえるマーラー・ツィクルス(2012-2014)では多くの賞を受賞するなど絶賛を博し高い成果を上げた。
 指揮者と楽団との「顔」を確立する同氏の活動姿勢は、日本のオーケストラ全体の個性あふれる活動を促す効果も上げ、楽界全体の展開可能性拡大に寄与するものであり、その功績は渡邊曉雄音楽基金特別賞にふさわしいといえる。

 

渡邉曉雄音楽基金 受賞者一覧

第1回 (1993年度) 音楽賞:大野和士 特別賞:延命千之助
第2回 (1994年度) 音楽賞:広上淳一 特別賞:村川千秋
第3回 (1995年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:小川昂、鈴木清三、田中諄
第4回 (1996年度) 音楽賞:高関 健 特別賞:該当者なし
第5回 (1997年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:佐治敬三
第6回 (1998年度) 音楽賞:金 洪才 特別賞:石丸寛
第7回 (1999年度) 音楽賞:沼尻竜典 特別賞:松原千代繁
第8回 (2000年度) 音楽賞:大友直人 特別賞:長岡實、江藤俊哉
第9回 (2001年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:該当者なし
第10回 (2002年度) 音楽賞:下野竜也、藤岡幸夫 特別賞:上原正二
第11回 (2003年度) 音楽賞:佐渡 裕 特別賞:渡邊正治、山本直純
第12回 (2004年度) 音楽賞:阪 哲朗 特別賞:三善晃
第13回 (2005年度) 音楽賞:飯森範親 特別賞:草刈津三
第14回 (2006年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:金山茂人、大川内弘
第15回 (2007年度) 音楽賞:上岡敏之 特別賞:小野寺昭爾氏、日本フィル九州公演連絡会議(団体)
第16回 (2008年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:岩城宏之
第17回 (2009年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:ジャン・フルネ、財団法人アフィニス文化財団
第18回 (2010年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:若杉弘、日本近代音楽館
第19回 (2011年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:小澤征爾 特別支援:仙台フィルハーモニー管弦楽団
第20回 (2012年度) 音楽賞:山田和樹 特別賞:中藤泰雄
第21回 (2013年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:永田穂
第22回 (2014年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:児玉幸治
第23回 (2015年度) 音楽賞:川瀬賢太郎 特別賞:ユベール・スダーン、秋山和慶
第24回 (2016年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:アレクサンドル・ラザレフ、池辺晋一郎、井上道義
第25回 (2017年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:外山雄三、堤剛
第26回 (2018年度) 音楽賞:該当者なし 特別賞:エリアフ・インバル